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三重県の南部、尾鷲市にあるカフェ、scale-158での日常をお伝えします
by scale-158
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PROFILE
cafe Scale

開業:2002年2月
形態:カフェ

営業時間 8:00〜19:00
定休日 水・木曜日
住所 三重県尾鷲市宮の上5-11
電話  0597−22−5258

掲載写真の無断使用はお断りします。
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2月27日(新撰組の日)
今日の尾鷲地方は雨。
こういう天気はカフェには悪条件です…


○映画[おくりびと]について

先日も日記で書きましたが、日本映画[おくりびと]がアメリカのアカデミー賞外国語賞を受賞したという嬉しいニュースがありました。

が、一つ納得できないことがあります。

それは『批評のスタンス』です。

ネットでは特に(テレビでも見ましたが)、『なぜ[おくりびと]が受賞できたのか?』を検証しています。


『近年はアメリカ映画が衰退しているから』とか
『映画は大衆的であるもの、という原点回帰の目論みがある』とか
『生死観はどこの文化にも共通するから』とか。

私はどの批評や検証もピンときません。

私はこの映画をまだ見ていませんが、それほど、日本映画が外国で評価されたことを特別視しないでもいいのではないでしょうか?
ましてや『なぜ受賞できたのか、検証する』など、別にどうでもいいような気がします。

私は『なぜ受賞できたのか?』の答えは一つしかないと思います。

それは『この映画が素晴らしいから』だと思います。

なんだか、日本人にしか通用しないと思われていた生死観が海外で受け入れられたことや、素朴な日本映画が海外でも通用することを、日本人そのものが驚いているようですね。

私はもともと、邦画贔屓ですが、それを差し引いても素晴らしい映画をたくさん作っていると思いますし、それが例え、ローカルに根ざしていても(グローバルスタンダードを目指していなくても)、素晴らしいものは素晴らしいと思うのです。

日本人は、、、というか日本人の『批評家』は、『世界で認められるには世界に水準を合わせなければならない』と思いがちな気がしてなりません。

いいじゃないですか。

ローカリズムでも。

いいものはいい。
そこに理由づけなんていらないと私は思います。

どうも批評家というのは、世界でも認められた日本のものを珍しく語る傾向があるように思います。

文学界においては、最近では海外で[村上春樹]氏の作品がとても高い評価を得ています。

文学好きには有名なことかもしれませんが、日本には圧倒的な[村上春樹]ファンが存在しているのに対して、かなり痛烈な批判をする[アンチ村上春樹]も確実に存在します。

[村上春樹]がまだ国内で有名になりだした頃から、海外で高く評価を受けている現在に至まで一貫して批判を繰り返す批評家がいます。

[内田樹]氏は彼らのことを[集団的嫌悪]と名付けています。

[アンチ村上春樹]は、その内容のくだらなさを、海外で評価を受ければ、その特異性を説いてみたりします。

痛烈な批判はあってもいいと思うのですが、『海外で受けたからどうこう』『国内でしか受けないからどうこう』とか、私はあまり作品性とは関係ないと思います。

『誰に届けたいか』ということをどこに水準を合わせるか、ということで、作品が素晴らしけらば、その作品性の素晴らしさに気づく人が例え少数であれど、それは『いいもの』だと思います。

いいものはいい。

日本映画も日本の文学もそうやって正直に評価されればいいと思っています。

と、いうか批評家は作品の中身はどうあれ、まずは作り手に対して、(少しであれ)敬意を示すべきだとも思います。

そういう敬意があればきっと『なぜ受賞できたのか』という検証には少し矛盾があることに気づけると思うのですが。



○映画[ぐるりのこと。]について

昨夜、DVDで映画[ぐるりのこと。]を見ました。

とても良い映画でした。

ある一組の10年間を切り取った物語です。
その10年間とは、1993〜2003年の期間のことです。

夫(リリー・フランキー)は『法廷画家』という仕事に就き、その10年間の間に起こった大きな事件の裁判の様子を見続けます。

一方妻はあることをきっかけに心の闇を広げてしまい、鬱に陥ってしまいます。

93年〜03年の10年間というのは激動の時代であったことがこの映画を見るとよくわかります。
いや、『激動の時代』…というには語弊がありますね。
『激動の時代』とは急速に社会が変化し、熱を帯びていくニュアンスがありますね。
この映画で描かれている、『夫』が法廷画家として出向く裁判は、陰鬱な事件ばかりです。

その事件を見る限り、『激動の時代』というより、『陰鬱な時代』に向けて日本社会は静かに舵をきり始めたという感じです。


幼女連続誘拐殺害事件が起きたり、阪神大震災が起きたり、地下鉄サリン事件が起きたり、ヒ素混入カレー事件が起きたり、小学校乱入殺傷事件が起きたり…

映画の中で実名が出て来るわけではありませんが、それらを彷彿とさせる裁判のシーンが出てきます。

90年代初頭日本はバブルが崩壊しました。
バブル崩壊の波には差があり、90年代に入って数年してもバブルがはじけたことに気づいていない人もいました。

[ぐるりのこと。]ではその当たりのこともしっかりと描写されています。

この映画は、そんな[静かに陰鬱な方向へ舵をきる]時代の描写と並行して、一組の夫婦の崩壊と再生の軌跡を描いています。

この一組の夫婦の姿はある種の象徴、というか意図的なメタファーを含んでいるような気がします。
誰にでも訪れる良いことと悪いことの波。

大きな波や小さな波はあれど、夫婦はただ寄り添って、時間が彼らを救っていきます。

とても良い映画でした。



さて、さっきの『グローバル』とか『ローカル』とかいう話に戻りますが、その観点で言えば、[ぐるりのこと。]は『ローカル』な映画です。

その時に起こった事件が描写されていますし、日本人にしか分かり得ないニュースなどが題材になっています。

つまり『普遍的』とか『超時代的』な作品ではない、ということです。

さっきも書きましたが、私は『それでもいいんじゃない?』という立場です。
作品の立ち位地は、それぞれですからね。

ただし、だからこそ[ぐるりのこと。]は『今見るべき映画』の一つだと思います。
時代描写が多いため『賞味期限付き』の映画かもしれません。

今が旬です。
ぜひ見てみてください。


さて、映画の話はこのへんにして、今日の写真です。
今日ご紹介は[抹茶のクレームブリュレ]です。

2月27日(新撰組の日)_c0092610_23435060.jpg


普段作っている[クレームブリュレ]に抹茶を混ぜたのものです。
アイスクリームとあんこを添えていただきます。

いわゆる『和スイーツ』。
美味しいですよ〜。
by scale-158 | 2009-02-27 10:51 | sweets
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