今日の尾鷲地方は晴れ。
とても爽やかな良い天気です。
昨日は曇ったり雨が降ったり、なんとも中途半端な天気でした。
一昨日は一日中雨でした。
今日は[ことばの日]だそうです。
先日、[スケール]はお休みだったのですが、その日は一日中雨でした。
ふとCDの整理をしていると、[詞人から詩人へ]という詩の朗読のCDを見つけたので、その日は主にその詩の朗読のCDを聞いていました。
朗読するのはバンド[THE BOOM]のボーカル[宮沢和史]。
このCDに収められている詩は、[宮沢和史]自身の詩ではなく、[宮沢和史]がセレクトした先人たちの詩です。
日本語の言葉の美しさ。
言葉と言葉の間。
行間。
言葉という宇宙。
久しぶりに聞いた詩の朗読CDからはそれらが伝わってきました。
今日は[ことばの日]ということで、その[詞人から詩人へ]の中から、ふたつ、抜粋いたします。
帰郷 中原中也
柱も庭も乾いてゐる
今日は好い天気だ
縁の下では蜘蛛の巣が
心細そうに揺れている
山では枯木も息を吐く
あゝ今日は好い天気だ
路傍(ばた)の草影が
あどけない愁みをする
これが私の故里(ふるさと)だ
さやかに風も吹いてゐる
心置きなく泣かれよと
年増婦(としま)の低い声もする
あゝおまへはなにをして来たのだと・・・・・
吹き来る風が私に云ふ
言葉の槍 谷川俊太郎
きみを説得しようとは思わない
僕に必要なのは勝利ではなく
うずまくタバコの煙幕のむこうに
僕と同じ一人の戦士の姿を見ること
敵はおろか味方すらさだかでない
この青白くつめたい戦場で
僕が求めるのは言葉の弾丸ではなく
言葉の槍
きみの全身の重みがかけられた
その槍がかえってくるなら
その槍がぼくの魂をつらぬくなら
どんな白々しい沈黙にも耐えよう
さめきったコーヒーの泥沼の中で
この詩の朗読のCDは、ただ、[宮沢和史]の声だけでもそれだけで素敵なのですが、時々、ギターやピアノの音色とメロディが効果音のように使われています。
その音がまた、この詩たちを立体的に、情景的に浮き立たせているような気がして、ただ本の中の文字を読むよりも、スッと心の中に入ってくるような感じがします。
詩の朗読っていいもんですね。
特に声のいい人に朗読してもらうと、本当に気持ちいいです。
言葉の持つ無限の世界、響きの持つ心地よさ、『間』の持つ力は、言葉はただコミュニケーションの道具ではないことを実感させてくれます。
最近、ちょっと慌ただしい日々を送っていたので、土曜日の臨時休業は私にとって、体を休めるのに良い休日になりましたし、詩の朗読CDを聞いてなんだか癒された日でもありました。
さて、今日ご紹介はパスタです。
写真は[エビとキャベツのフェットチーネ]です。
[フェットチーネ]とはきしめん状の麺のことで、うちで[フェットチーネ]をする場合は生パスタを使います。
うちには[パスタマシン]があるので、薄く伸ばしたり、自由な太さでカットもできます。
いつもは[フェットチーネ]の麺を作った場合は、トマトソースやクリームソースなどの、ソース系のパスタに仕上げるのですが、今回は、オリーブオイルとニンニクを使ったいわゆるオイル系のパスタにしてみました。
美味しくできましたよ。