今日の尾鷲地方は晴れ。
朝は少し肌寒い気温です。
色々な活動をしていると、色々な人から声をかけてもらえるもので、先日(てゆーかもう何ヶ月も前の話ですけど)、市内にある[天満荘]で、色々な人の集まりがあるので、来てくれないか?というお誘いをいただき、行ったことがありました。
そこでは、尾鷲や、近隣の地域で自営業やイベントやまちづくり関係のお仕事や活動をしている人たちが集っていました。
色々話し合われた中で印象的だったエピソードをひとつ。
『熊野古道を歩きにくる人は駅やバス停までの距離を常に気にしている』ということと『熊野古道を歩きにくる人は買い物はしない』ということです。
世界遺産熊野古道は『道』として世界遺産登録されたものです。
山中を歩くことが多く、自然を満喫できます。
熊野古道を歩く人のスタイルは大抵、リュックを背負い、ウォーキング用の靴を履き、帽子をかぶっています。
時には長い距離を歩く事もありますし、険しい山を登ることもあります。
(携帯電話の電波のつながらないところもあるでしょう)
ですので、必要最低限のものは持っておかなければならない反面、できるだけ軽装でいることが求められます。
そういう観光客が、知りたいのは、どこに休憩所やトイレがあるか、ということと、最終目的地(駅や集合場所)までの距離、だそうです。
自分の体力と時間を照らし合わせて、常に『駅』や『集合場所』までの距離を気にしています。
そう考えるとやはり、山登りをする人に対して土産物というのは売れないそうです。
山登りをする人は常に荷物を軽くすることを優先的に考えているので、特に山中に土産物屋さんがあったとしてもそこで荷物になるようなものは買わないそうです。
特に民芸品や特産品の類は『荷物になるから』という理由で買う人がいないそうです。
もし山中に土産物屋さんがあったとして、そこで売れるものは『みかん10個 200円』よりも『みかん1個 30円』なのだそうです。
(のどを潤せますし、食べ終わったみかんの皮も邪魔にはならないですからね)
あとは『杖』が売れるそうです。
もし、駅や集合場所がすぐ近くだと分かっていれば少々荷物になるようなものでも買っていってくれるそうですが、、、もしくは駅や集合場所に土産物屋さんがあればそこで買っていってくれるそうなのですが、駅や集合場所まの距離感がつかめていない山中だと、決して買い物はしないそうです。
と、考えてみれば当たり前といえば当たり前の話なのですが、それはやはり実際に歩いてみた経験があって言えることでもあります。
実際ほとんど熊野古道というものを歩いた経験の無い私には、その場でその話を聞いて、初めてそういうことに気づきました。
私も年に数回京都に行きますが、それはやはりその土地の土地勘があるからです。
短い時間の滞在の中でも、どの交通機関を使えばベターなのかを知っているので、他の見知らぬ土地に行くよりは、かなり充実した時間を過ごせます。
よく『消費者の立場になって考える』という言葉がありますが、なかなか『考える』だけではどうにもならんな、と思いました。
『消費者の立場になって考える』のではなく、実際に『消費者になって経験する』ことが大事なんだな、と思いました。
さて、写真はよく登場する[ウォーターマッシュルーム]です。
根を切っていけば株分けできるので、小さな容器に小分けしています。
しかし、小さなビンの中で育ってしまった株…。
上まで伸びないうちに葉は成長してしまうかも…。
その時はちゃんと抜いてあげないと、ね。