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三重県の南部、尾鷲市にあるカフェ、scale-158での日常をお伝えします
by scale-158
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PROFILE
cafe Scale

開業:2002年2月
形態:カフェ

営業時間 8:00〜19:00
定休日 水・木曜日
住所 三重県尾鷲市宮の上5-11
電話  0597−22−5258

掲載写真の無断使用はお断りします。
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思春期とガトーショコラ
今日の尾鷲地方は…細かい雨が降っています。
冷たい雨です…。


先日、[マロンのガトーショコラ]の味を知り合いのお客さんに褒めていただきました。

実は[マロンのガトーショコラ]、自分の中でも相当味に自信があるケーキで、もしも

「どこに出しても恥ずかしくないレベルのケーキを作って、品評会に出品しろ」

と言われたら、迷わずこれを作るくらい、自信のあるケーキです。
(他のケーキももちろん美味しいと思って作っていますが、これとあと一つ、[イチゴとあずきのタルト]は特に自信を持ってお出ししています)

先日も姉にクリスマス用に普通の[ガトーショコラ]を頼まれたのですが、後日「あんたの作るガトーショコラはやっぱ美味しいわ」とお褒めの言葉を頂きました。

私が作るショコラを褒めていただける点は主に、『チョコレートのどっしり感』です。
特にチョコレートを大量に使うわけではないのですが、「どっしり感」が半端ない印象を受けるように意識して作っています。
この「半端ないチョコレートのどっしり感」は多分、リキュールと、[マロンのガトーショコラ]に関しては渋皮煮の栗のシロップを使うことによって、チョコレートのコクを引き立て、「どっしり感」を引き出せるのだと思います。

あとそれと、焼き加減ですね。

焼き過ぎると、チョコレートのどっしり感が台無しになりますし、火の通りが悪いとベチャベチャで、包丁が通らず、カットすら出来ません。

チョコレートのレア感を残してしっとりと焼き上げるのが「チョコレートのどっしり感」のコツです。


学生の頃に、神戸に行った時に買った、、、『うなぎの寝床』とかなんとかいうパウンドケーキの型で焼いたチョコレートケーキを食べて、感動した覚えがあります。

それは、3〜4人で食べても十分に量があるものでしが、一晩で全部、一人で食べてしまいました。
(気持ち悪くなっちゃって後で大変後悔しましたが…)

あと、成人式の日に、先輩からプレゼントしてもらった[モロゾフ]の生チョコレート。

あれも美味しくて感動しました。
(なんか、そのお菓子の美味しさもさることながら、そういうものをサラッとプレゼントできるセンスが素敵だなあ、と思ったもらいものでした。)


あの時食べたレア感の残るチョコレート菓子の食感をずっと覚えていて、自分で作る時はその時食べたチョコレートの食感に近づけるように心がけています。

これはお菓子教室をする時によく生徒さんに言うことなのですが、『覚えるべきは味より食感』です。お菓子を作っている過程で、自分がこれまで食べたお菓子の食感をイメージして、それに近づけていくことがお菓子を美味しく作るコツだと思っています。



さて、話は変わるのですが、[マロンのガトーショコラ]に関する印象的なエピソードを一つ…


カフェでは色々な人間模様が見られます。
それがカウンターから見るカフェの仕事の魅力でもあるのですが、『組み合わせ』というのもまた面白い人間模様の要素の一つです。

一人で来るお年寄り
友達同士で来る女子高生
おじいちゃんと孫
会社の同僚


その中でもちょっと面白かったのは『家族で来ているのにちょっとふてくされている反抗期・思春期の男の子』という組み合わせです。

もう何年も前の話ですが、『母・息子・娘』という3人の取り合わせでカフェに来たお客さんがいました。

娘さんはまだ小学生の高学年か中学になりたてくらいの子で、男の子は高校生って感じでした。
(女の子ほうが年下でしたが、ちょっとませたあか抜けた感じで、男の子ほうが年上で、ちょっとおぼこくて、あか抜けない感じでした)

私も経験があるのですが、思春期の男の子というのは家族と一緒に行動するのがなぜか恥ずかしかったりするものなのです。
家の中で普通に仲が良くても、外で一緒に家族と行動するのはちょっと気恥ずかしいものがあるのです。
(これが思春期の男の子と母との普通の関係なのですが、逆に成長期の女の子は母親と仲が良くなる時期なのかな、とも思います。)


御託に漏れず、その日来てくれたその家族連れの高校生くらいの男の子は、店に入って来る時点でちょっとふてくされているというか、仏頂面。

母と娘はそれなりに仲が良さそうで、カフェの雰囲気とも馴染んでいましたが、男の子は、ちょっと疎外感を感じいてるような、それに加えて普段場慣れしないカフェなんかに「連れてこられてしまった」という感じで、アウェー感がいっぱいの感じでした。

母と娘は楽しげにメニューを見てパフェを食べようかケーキを食べようか選んでいました。
男の子はその会話にも参加できず、母の「何注文する?」という問いかけにも半ば投げやりに「あ?別に何でもええよ」って答える感じでした。

「何でもええよ」って困りますよね(^^;)

いや、それはお店側の感想ではなくて、一緒にいる家族が、何を注文するか聞いているのに「何でもいい」ではお店の人に何を注文していいか、そんな反応をされてしまってはやっぱり困るよなあ、なんて思って見ていました。

でも、その男の子の反応もわからないでもないです。

苦いコーヒーの味を美味しいと感じる年齢ではないですし、パフェとかケーキを自分で注文するのもなんだか気恥ずかしいだろうなあ、って私もちょっと思います。

家族と一緒にいる自分に対して自意識過剰というか周囲の目が気になってしまうそんな年齢なのです、思春期の男子って。

で、結局、母親が困った挙げ句、その日の日替わりケーキを1種類ずつ全部と、ジュースを注文してくれました。


で、その注文してくれたケーキの中に[マロンのガトーショコラ]があったわけです…。


ケーキを1種類ずつ、全部で3種類のケーキと飲み物を出したのですが、その時のその男の子の態度も私のことなんかほとんど無視の状態で、「勝手に置いて早くあっちへ行って」みたいな感じで、そういう態度は、私からすれば「ふふふ、そんな態度とっちゃってさ」くらいの程度で「可愛い」「微笑ましい」くらいなんですけどね…


で、その男の子が口にしたのが[マロンのガトーショコラ]だったんです…


口数の少ない思春期の男子がケーキを口にした途端、

「うお!うまい!何これ!?」

って急にテンションが上がちゃって。
バクバクと食べてしまって、もう一つ、注文してくれたんです(^^)

その男子のふてくされた態度で若干ギスギスしていた母と娘との間の空気もなんだか一気に和んでしまって。

母と娘も思わずニンマリしてる感じが……端から見てて『身悶えするシーン』でした(笑)


この瞬間ね、私は、もうこの[マロンのガトーショコラ]はね、『最強』だと確信しましたよ。
臆面も無く言うなら「奇跡を起こす」とさえ思いましたよ。些細な奇跡なんですけどね?

もし私の[マロンのガトーショコラ]にキャッチコピーやサブタイトルを付けるなら、

『思春期の男子の機嫌が良くなる“奇跡”見れます。』

です(笑)


そして私は時々思うのです。

[マロンのガトーショコラ]を作った時に。

「ふてくされた思春期の男の子、来ないかなあ」

って。



写真は[マロンのガトーショコラ]。

思春期とガトーショコラ_c0092610_1504429.jpg


特にキレイなトッピングをするわけではない、素朴な見た目ですが、このショコラが時に『小さな奇跡』を起こしたりするのです。










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by scale-158 | 2013-12-27 15:03 | sweets
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