今日の尾鷲地方は晴れ。
気持ちのいい天気です。
みなさん、体調はいかがですか?
私はノドがやられており、ガラガラ声です。
『いらっしゃいませ〜』もまともに言えません。
困ったものです。
寝る時はのど飴が手放せません。
特にお店に喫煙者のお客さんが多い場合はしんどいです。
ゆくゆくは禁煙のお店にしたいと、この時ばかりは本気で思います。
(とゆーか5年以内には禁煙の店にします)
さて、2ヶ月に1度[古本大市]なるものをやっていると…もう1年以上続けていまが…普通の日でも本を引き取ってほしいという依頼があちこちから舞い込んできます。
本当にありがたいことです。
おかげで、[古本大市]や[大同楽座楽市]で、古本が順調に売れる一方で、『在庫がない』という状況には陥ったことがありません。
今日も先日引き取った本を段ボール箱から出して、整理整頓をしています。
しかしこの本の整理整頓というのもなかなか面白いものです。
引き取り手の人間性が本から伝わってくるというかなんというか…。
先日かなりの量の本を引き取ったのですが、芸術の関連書が多いことにびっくりです。
音楽雑誌のバックナンバーや、美術史もあります。
尾鷲の家々にもこういう本が人知れず眠っているんだなあ、と思うとなんだかワクワクします。
おかげで多くの作家の名前も覚えましたし、本に関する知識も増えました。
(先日は「フランス装」という作りをした本があることを知りました)
[プロジェクトCReAM]が行っている[古本大市]は基本的には本の査定はしていません。
無料で引き取り、多くの本を50円から100円で売っています。
(売り上げは[プロジェクトCReAM]や[owasebon制作委員会]の活動費にあてられます)
「十把一絡げ」と言われてしまうかもしれませんが、そこはそれ、査定のプロではありませんし、譲っていただいたものを高価格で売ることは、譲ってくれた人お意に反しています。
50円〜100円で売っている本の中にも、レアな本やお宝本もあるので(本当に)市内の本好きは、毎回朝早くから[古本大市]に来て、何かいいものはないかと目を光らせている人もいます。
そういうのもいいなあ、と思います。
できるだけ、眠っている本を掘り起こし、新たに読んでくれる人の手にわたれば、譲ってくれた人も本も喜ぶと思います。
なんてことを思い、日々整理整頓をしているわけです。
話は少し逸れますが。
現在は雑誌[暮らしの手帖]の編集長でもあり、古書店[COW BOOKS]の店主でもある[松浦弥太郎]氏の本、[くちぶえカタログ]の中の「随筆とエッセイ」という頁の中に、ある本好きの老人とのやりとりが出てきます。
その老人(86歳)は本の研究家で、随筆とエッセイの違いを何十年にもわたり研究し、そしてそのために何千冊という本を読みあさったこと。
そして、その成果として400枚のレポートを書いてきたが、まだあと400枚のレポートが必要であること、そしてのそのためにはまだ2年以上の歳月が必要であること。
そしてその作業の引き継ぎを「随筆専門書」の書店である[COW BOOKS]の店主である松浦氏に依頼した、というエピソードです。
なんだかやりとりが面白く、本を通じて出会う人々のエピソードがホロッとします。
でもそういう出会い、現実にあるんです。
カフェのお仕事おそうですし。古本の引き取りもそうですし、[owasebon]の取材もそうですし、プロジェクトCReAMの活動もそうです。
そういう出会いに日々感謝し、感動し、生きています。