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三重県の南部、尾鷲市にあるカフェ、scale-158での日常をお伝えします
by scale-158
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PROFILE
cafe Scale

開業:2002年2月
形態:カフェ

営業時間 8:00〜19:00
定休日 水・木曜日
住所 三重県尾鷲市宮の上5-11
電話  0597−22−5258

掲載写真の無断使用はお断りします。
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茶の湯とインスタレーション
今日の尾鷲地方、晴れです。
温かい日が続きます。
記録的な小雨じゃないでしょうか…。

雨が降ったら降ったでそれを利用して掃除したいので、やっぱり時々は降って欲しいですね…。

尾鷲は今日は[ヤーヤ祭り]の最終日。

これが終われば冬の寒さも峠を超え、春がやってきます。

東大寺でいうところのお水取りみたいなもんでしょうか。




さて、最近、美術館とか行って、気になるワードがあります。

それは[インスタレーション]という言葉。

『今更インスタレーション?』と思われてしまいそうですが、以下[Wikipedia]からの[インスタレーション]の引用です。


インスタレーション(Installation art)とは、1970年代以降一般化した、絵画・彫刻・映像・写真などと並ぶ現代美術における表現手法・ジャンルの一つ。ある特定の室内や屋外などにオブジェや装置を置いて、作家の意向に沿って空間を構成し変化させ、場所や空間全体を作品として体験させる芸術。ビデオ映像を上映して空間を構成することもあれば(ビデオ・インスタレーション)、音響などを用いて空間を構成する(サウンド・インスタレーション)こともある。
空間全体が作品であるため、鑑賞者は一点一点の作品を「鑑賞」するというより、作品に全身を囲まれて空間全体を「体験」することになる。鑑賞者がその空間を体験(見たり、聞いたり、感じたり、考えたり)する方法をどのように変化させるかを要点とする芸術手法である。最初はおもに彫刻作品の展示方法の工夫や、ランドアート・環境芸術の制作、パフォーマンスアートの演出に対する試行錯誤から誕生したが、次第に彫刻などの枠組みから離れ、独自の傾向を見せるようになったため独立した表現手法として扱われるようになった。

インスタレーションは基本的には一時的(テンポラリー)なものであり、展覧会期が終われば撤去されてしまい人々の記憶の中にしか残らない。写真や映像記録だけが後から追体験する方法であるが、写真を見るだけではその作品を体験したとはいえない。ただしその写真自体がインスタレーション作品とは異なった魅力を発揮する作品になることもある。
また、インスタレーションは設置場所に固有(サイトスペシフィック)のものである。近代以降の西洋の芸術作品は、額に入った絵画や台座に乗った彫刻などのスタイルになり教会などの建築物から自立し、世界中のどこに置いても同じように成立すると考えられるようになった。しかしこれに対して、インスタレーション作品は設置場所の形状や周囲の壁面・建築・地形との関係、その場所にかかわる歴史や記憶などから発想して制作され、これらと密接に結びついている。それゆえ、他の場所への移転や再現は、作品として成立しなくなるため困難である。
一時的でしかも場所固有なので、そこに恒久設置された作品ではない限り会期後は消えうせることになる。また、売買は基本的に困難である。売買にあたっては、美術館などが作家に制作を依頼して制作費を払い恒久設置あるいは一時設置の方法をとるか、またはコレクターや美術館が詳細な設計図とともにパーツすべてを買い取り、再設置に当たっては作家が監修してその場所に合わせて展示方法を変えることなどの方法がとられる。作家や美術商がインスタレーション制作前に習作として描いたドローイングや試作模型、インスタレーション制作後の記録写真などを販売することもある。


以上、[Wikipedia]から[インスタレーション]に関する、一部抜粋でした。



つまり、展示して観賞する、というだけでなく、観賞する側が『見る』という以外の感覚を使って、アートを体験する、体感する、ということです。


伝統的な展示は、その作品の由来や制作の意図を細かく説明し、観賞のポイントを優しくレクチュアしてくれますが、[インスタレーション]はそれがありません。

アーティスト、というのは、ただ単に作品を作ってお金を得る、というのではなく、大抵、社会に対するアンチテーゼ、提唱や疑問を作品の中にメッセージとして込めます。

そしてその作品が『何かに対する自分なりの問いかけ』なのだとするとそれとセットで『自分なりの解』もメッセージとして込められているはずです。

観賞する側が何かのアクションや体験を通して、制作者の意図を探ろうとします。

何を言いたいのか、何を問いたいのか、そしてその解とは何なのか。

しかし、えてしてアーティスト側はそれを明確に文字化したり、ましてや『これが解である』という見識を披露することはありません。

全ては観賞する側に委ねられています。
観賞する側は読み取らなければりません。

[インスタレーション]は、提示する側だけでなく観賞する側の感性を問われます。
[インスタレーション]とは、『記号の応酬』です。
[インスタレーション]とは、『勝負の場』です。

これは現代・近代の話です。


では、その昔はそのような試みはなかったのか、というと、そうではありません。


最近は[利休にたずねよ](@山本兼一)という本を読みましたが、昔の『茶の湯』の席は今で言うところの[インスタレーション]であったと思います。


茶室、という空間自体が空間芸術そのものですし、そこに用いられる茶器、花器、掛け軸も演出ですし、所作そのものも演出ですし、そう考えると総合芸術です。

[茶の湯]の本質とは『くつろぎ』ではなく『快楽』なのではないかと思います。

記号を読み解く快楽、芸術を共有する快楽。

不自由の中の自由、有限の中の無限、死の中の生
侘び寂びの美、所作の美
おもてなしと一期一会のの精神

それらを含めて快楽であり、幸福なのだと思います。



『もてなし』を一つの[インスタレーション]として、もてなす側ももてなされる側も理解すれば、違った楽しみ方ができるものだと思っています。


カフェももちろんもてなしの仕事ですから、その空間をただ『お金をもらってサービスを提供する』『お金を払ってサービスの提供を受ける』という関係に、[インスタレーション]の考え方を(一つのスパイスとして)導入することによって、より『劇場型』の空間になっていき、提供する側と受ける側の間に『貨幣の交換』以外にも『記号の交換』が始まるはずです。

…などと、自分で書いてみて、初めて気付いたことがありました。

私の私の家族は、『そういうこと』に価値を見出してこの仕事を始め、今も続けていることに。

『貨幣の交換』以外のこと。

そう、これです。

これにたどり着くまでに10年近くかかりましたが、これが一つの答えだと思いますし、本来カフェとはそういう成り立ちだったのかもしれません。


[インスタレーション]から思わぬ方向に話が進みましたが、長くなりましたのでこの辺で。



さて、写真は[抹茶のビスコッティ]です。

写真ではわかりづらいのですが、クルミと、小豆が入っています。


茶の湯とインスタレーション_c0092610_10215922.jpg



生地が出来てから小豆を入れて、手で混ぜれば良かったのですが、全部スタンドミキサーに入れて混ぜてしまいました。

結果、柔らかい小豆が原型をとどめることなく、ペースト状になって生地に練り込まれていきました。

しまった。

本当は小豆はそのままの形を保持したまま焼きたかったのに。

次からは手でちゃんと混ぜます(反省)。











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by scale-158 | 2011-02-06 15:52 | cookies
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